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「minneのハンドメイドマーケット2017」のステージレポート<2>

4月28日・29日の2日間、東京ビッグサイト東7ホールにて開催した「minneのハンドメイドマーケット2017」。今回は、片桐仁さん・篠原ともえさん、minneの人気作家さまのトークショーの様子をご紹介します。

ステージイベントも充実の2日間

2回目の開催となる今年も、たくさんの方にご参加・ご来場いただき、大盛況のうちに幕を閉じることができた「minneのハンドメイドマーケット2017」。今回は、会場奥「つながり広場ステージ」で開催された、人気作家さまとスペシャルゲストのトークショーの様子をお届けします。

<1>片桐仁×FBC×minne 〜 つくるって面白い! 〜

このステージで、「minne」の生みの親である阿部といっしょにお話いただいたのは、粘土作品のクリエイターとしても活躍する俳優の片桐仁さんと、2013年の「minne作品大賞」で大賞を受賞された、ご夫婦の装飾作家Fish Born Chips(Yoshiteruさん・Yukaさん)。「つくるって面白い!」をテーマに作品づくりにかける想いやこだわりについて60分間大いに語っていただきました。

実はこの3組は、3月1日に表参道のApple Storeでもトークイベントをおこなったばかり。気心も知れ、和やかな雰囲気でイベントがスタートしました。


「無駄なもの」をつくるたのしみ

阿部 今回は「つくるって面白い!」というテーマですね。自己紹介がてら、みなさんの最近の「ものづくり」について伺っていきたいと思います。

Yuka 夫婦で、革を使った「無駄なもの」をつくっているんですが、最近では映画とのコラボ作品や女性向けの帽子を新作として出していますね。

片桐 僕も、「無駄なもの」を毎月つくっていますね。iPhoneケースの「鯛フォン」や「鰈(カレイ)フォン」、iPadの「鬼パッド」や、チェキの「チョキ」があります。チョキは指が6本になっているのが見どころです。

アイデアは「小銭を拾う」ようなもの?

阿部 Twitterでみなさんへの質問を募集していたんですが、「アイデアが生まれるとき」に関する質問をいただいてます。こういった個性的な作品のアイデアは、どんなときに思いつくんですか?

Yoshiteru 外を歩いているときなどに突然思いつくことが多くて、小銭を拾う感覚にすごく似ているなと思っています。

片桐 小銭を拾う感覚!?

阿部 「パッと見つけて拾う」みたいな感覚なんですか?

Yoshiteru はい。「あっ!」と見つけられるときが、いつ起こるかわからない感じが似ているなと思ってるんです。実際に拾うのは、1円玉ぐらいのものだったりするんですけど、「こういうのは、どうだろう」とか「色合わせがきれいだな」とか、そういった小さなアイデアを携帯にメモしていっています。ひとつひとつは1円玉でも、たくさん集まれば立派な1つの作品になっていくんですよね。

片桐 へぇ〜。そんなふうに、ずっと探しているわけですもんね!

Yuka 私の場合は作品を1からデザインするのではなく、売り場の偵察をしたり、「流行っているから逆にやめよう」と判断したり。リサーチと価格設定を考えていますね。

片桐 なるほど!!そのへんは、女性の方が鋭いかもしれませんね。

阿部 お二人のお互いのバランスがすごいですよね。片桐さんは、作品をつくるときに、突然ひらめいたりするんですか?

片桐 僕の場合はダジャレですね。「サイフォン」と「鯛フォン」をつくったあとは、「もうなくなった!」と思いましたけど(笑)。iPhoneの場合は、「あかさたな」を順に「あいふぉん」「かいふぉん」「さいふぉん」って当てていってるんですよ。

阿部 独特な発想法ですよね。

「完成」にたどり着くまでの試行錯誤

阿部 1点つくるのに、どれくらいの時間がかかりますか?

片桐 この帽子は時間がかかるんじゃないですか。

Yoshiteru 最初は2時間半くらいで、今は1時間半くらいあれば完成させられますね。

阿部 1時間短縮ってすごいですね!

Yoshiteru もちろん、2時間半ぐらいかかる帽子もあります。量産するときにはかなりの集中力が必要なので、「1時間半あればできる」と言っても、10個連続でつくれるわけではないんです。

片桐 そりゃそうだ!冗談じゃないですよね!

阿部 つくるときは何個くらい連続でつくるんですか?

Yoshiteru 1日5〜6個いけるかな?くらいです。そのくらいつくった次の日には、もう目が死んでます。

片桐 でも、その時間の何倍も考えているってことなんですよ!

Yuka そうですね。その時間で完成させられるようになるまでに、手順や工夫を試行錯誤して考えたうえでの時間なので。

阿部 仁さんはどのくらいかかるんですか?

片桐 締め切り次第なんですよね。締め切りと自分の仕事の都合に合わせてつくるので…わかりません!!(笑)。

「譲れない」こだわり

阿部 「これだけは譲れない!」っていうポイントは、どういったところでしょう?

Yuka 「自分たちの手でつくること」ですかね。ちゃんと私たちのフィルターを通して、作品が生み出されるということだけあればいいと思っています。今は自分たちのブランドを理解していただきやすくするために、‘‘革’’だったり‘‘無駄なものをつくる’’というコンセプトを決めていますが、この先ずっと革だけで制作するかはわかりません。素晴らしい素材があれば、10年後にはそれを使用してもいいし。ただ、「自分たちの手でものをつくる」ということは一生続けていたいという想いがあるので、そこだけは譲れないですね。

阿部 ものづくりを本当に愛されていますよね。仁さんはどうですか?

片桐 昔は、「言葉にできないものをつくろう」とか考えていましたけど、今は「鰈(カレイ)フォン!」とか言ってますしね(笑)。だから、こだわりはどんどんなくなっていけばいいなと思ってるんですよ。純粋に「つくること」を楽しむ。失敗するとか、上手くできないからやらないって人は多いんですけど、「つくる過程」も残るから。そこを大事にしてほしいなぁと思います。

Yoshiteru 売れるかどうかは僕らではなくて、お客さんが決めることだと思っているので、「できたら発表する」ということも大事だと思います。それを発表しやすいのがminneさんですね!

阿部 なるほど、ありがとうございます!!

Yoshiteru サイズに関する意見をいただいて改良したり、「お気に入り」の登録数でわかることもたくさんあります。実際に売れなくても、たくさんのひとに見てもらってるということがわかるだけで、全然ちがうんですよ。

発想の広がりは無限大

阿部 最後に、いま一番「つくりたいもの」は何ですか?お金や時間といった「大人の事情」を気にしない発想で(笑)。

Yoshiteru 先日、自分たちでフェイクの「紙幣」をつくって、それを燃やして帽子の装飾として使ったりしたんですが、実際のお金でやってみたいですね。大人の事情を気にしなくていいのなら!(笑)。

片桐 僕は大きいものをつくりたいですね!「リオのカーニバル」みたいなものがつくりたいです。車を使ったりしてね。

阿部 みなさんの「ものづくり」の発想はスケールが大きいですね!(笑)


篠原ともえさんスペシャルトークショー

デザイナーとしても活躍する、タレントでアーティストの篠原ともえさんには、ご自身がデザインされたお洋服と作家さまの作品を合わせた「コラボコーディネート」を、5人のモデルさんといっしょに紹介していただきました。

会場入口からイベントステージまでを、ファッションショー形式で登場してくださった篠原さん。サプライズ登場に会場からは喜びの歓声が上がりました。

アクセサリーは、コーディネートの重要なポイント

篠原さん 今日は、minneの作家のみなさんとコラボさせていただきました。ひとつのアクセサリーで、お洋服がパッと華やかになったりしますよね。たとえば、雲や虹や雨も「空」という景色をつくるひとつ。アクセサリーってファッションという景色のひとつなんです!そういう景色のひとつひとつを、みなさんの作品で表現してみました。

モデルさんの左手には、カラフルなブレスレットが。こちらは、折り紙の輪っか飾りをモチーフに作品を制作されているoto otoさんの作品です。

篠原さん こちらのブレスレットのポイントはどんなところですか?

oto otoさん 子どものころを思い出す、懐かしい気持ちをアクセサリーに込めたくてつくりました。

篠原さん どういった経緯で思いつかれたんですか?

oto otoさん 元々文房具の会社で会社員をしていたんです。文房具をテーマにしたアクセサリーをつくりたいと考えていたときに、この折り紙の輪っか飾りを思いついたんです。

なんと、お洋服も「輪っか飾り」のデザイン。素敵なファッションでインタビューに答えてくださったoto otoさん。篠原さんをイメージして制作したブローチまでサプライズで用意してくださり、篠原さんもとても喜んでおられました。


「旅」をテーマにしためがね

つづいて、モデルさん着用の「メガネ」の紹介を。

「普段の生活の中に潜む魅力を拾い上げ形にする」をコンセプトに作品を制作されているatelier kikikiさんに、お話を伺いました。

篠原さん めがねづくり歴は何年ですか?

atelier kikiki めがねは3〜4年くらいなんです。ものづくりはずっとやっていたんですが、実はうちの父親がめがね屋さんをやっていて、それが今になってリンクしたという感じです。

篠原さん これは誰でも真似できるものではないですよね。どうしてそのめがねを「minneで販売しよう」と思われたんですか?

atelier kikiki やっぱり、「もっといろんな人に見てほしいな」という想いがあって。奥さんといっしょにやっているんですけど、奥さんが出してみようよと話をしてくれて。去年の「minneハンドメイド大賞」の最終ノミネートに残ってからは、たくさんのひとに見ていただけるようになりましたね。

篠原さん もちろん作品自体も素晴らしいですが、特に届けたいポイントってありますか?

atelier kikiki いつも、どんなシチュエーションでどんなひとにつけて欲しいとか、そういうのをイメージしながらつくっているんです。今回は「旅」をテーマにしていて、横に貝殻のモチーフやレースをつけていたり、細かいところにすごくこだわってつくっています。そういうところを見てほしいですね。

篠原さん 「旅をする人に」とかテーマを決めるのは素敵ですね!たしかに、そういった細かい部分の繊細さに「どこにもないもの」という印象を私も感じ取って選びました。これからはどんな作品をつくっていきたいですか?

atelier kikiki こんなひとにつけてほしいとか、そういうシチュエーションをどんどん増やしていって、いろんなタイプのめがねをつくっていきたいなと思っています。


「1点もの」のアイテムが、やがて「みんなのもの」に

篠原さんがモデルさんに選ばれたイヤリングの1つは、偶然にも篠原さんがプライベートで購入したものと同じものでした。

篠原さん こちらのイヤリングは、以前に偶然ハンドメイド作家さんのお店で買ってたものと同じなんです。お店で「かわいいな」と思って購入したものが、たまたまminneでも出品されていたので今回選ばせていただきました。


篠原さん 私もやっぱり「1点もの」という響きが大好きです。見てくれたひとが「欲しいな」とか「ともえちゃん、どこで買ったんだろう?」って思ってもらえるようなオリジナルのもの身につけていたいんです。「シノラー時代」も自分でアクセサリーを”縄跳び”でカラフルなブレスレットをつくったりしていました。当時は、そんなアイテムを身につけていたら、一週間後には原宿で商品として売られていたりしたんですよ。

阿部さん やっぱり影響力がすごいですね!

篠原さん 私は10代のときに、ファッションアイテムのブームは「自分でつくれるんだ」っていう経験をしましたが、みなさんの”ものづくり”も「1点もの」としてご自身でつくり出したものが、その魅力に気づいた人たちの手で「みんなのもの」になりうる可能性だってあると思うんですね。minneでの活動は、その可能性を大いに持っているというのがとても大きな魅力だと思いますね。


普段伺うことのできない、「ものづくり」に対するこだわり、想いを語っていただく貴重なイベントとなりました!みなさん、素敵なお話をありがとうございました! 次回もお楽しみに!