詰めるよろこび「あの人のおべんとう」vol.4

毎朝のたのしみ、それはおべんとうを詰めること。こだわりの「わっぱ」なら、お昼に包みを広げるわくわくと同じくらい、「詰める時間」もしあわせなものです。「どんなおかずを詰めましたか?」今回は、「minneとものづくりと」編集部のカメラマンのおべんとうを覗いてみました。

みんなで使おう

猛暑だった8月のある日。日本の伝統工芸品に特化した動画コマースサイト『CRAFT STORE』を運営するニューワールド株式会社さんから「minneさんへ」と杉の木でつくられたおべんとう箱が届きました。開けるとほのかに薫る、杉の木のいい匂い。

いいなあ。ちょっと、みんなで順番に使ってみませんか?

そんなこんなで、この連載がはじまりました。「あの人のおべんとう」、連載第4回目は「minneとものづくりと」のカメラマンであり、この連載の撮影をいつも担当してくれているスタッフ「のこちゃん」に詰めてもらいました。

お台所で、おはようございます。

ついに来てしまいましたよ、自宅まで。

のこ
なんで来るんですか。朝も早いし(笑)

知ってましたか、この連載、とてもとても人気なんです。

のこ
たくさん読んでいただけてるって聞きました。ついに自宅からスタートなんですね。がんばってつくりますね。

撮りながら、つくってほしいんです。

のこ
そんなことってあるんですか、どうやるの(笑)

筑前煮!もう、いい「おかず」があるじゃない。

のこ
昨日の夜、がんばってつくったんです。お弁当に入れるなら「筑前煮」かなあ、と。夕食にしたので「昨日の残り」というやつなんですけど。一晩冷蔵庫で寝かせると味がしっかり染み込んでおいしい。

ちゃんと料理してるんだね。お皿もすてきですね。

のこ
これすごく気に入っていて。minneの企画でご協力いただいた作家さんの器なんですけど、ずっと使わせていただいていて。ほんとうに絵になる。なにを入れても。

美しいですね。写真映えもします。

巷房レオさんの作品

たまご大好き。これから、なにをつくりましょうか。

のこ
定番の。お弁当といえば。

たまご焼きかしら。

のこ
正解です。

わあ、撮って撮って。

のこ
はいはい。

手際がいいですね。上手。おいしそうです。

撮りながら料理するの、本当すごいね。慣れてるね。

のこ
いや、こんなのはじめてですよ(笑)。

お肉のいい匂い・・・音も最高だね。甘辛の味付けだ。わたし、味見しましょうか。

のこ
大丈夫です。よし、詰めていきましょう。

…はい。

「いつもの」詰め方

きんぴらごぼうだ!おいしそうです。これも昨夜つくったの?

のこ
準備万端でしょう。夕ご飯が余ったときは、こうやってホーローの保存容器に詰め込んでお弁当にする、という。

うそだ!(笑)

のこ
なんで!家まで押しかけてきて!(笑)

ちょっと完璧すぎて信じがたいですよね。みんな、こんなものですか?

のこ
ぼくは、ちょっと丁寧な方かもしれない。わからないけど。料理好きなんですよ。

みんな、この連載のために「特別に」やってくれてるのかと思っちゃうけれど、本当に暮らし方が丁寧ですよね。

のこ
ごはんに乗せます。

ほう、きんぴらごぼうを敷き詰めるんだ。

のこ
さらに上からお肉を乗せます。

かぁーーーーーっ。心憎いですね、これは。

よし、できた。

ではではお昼になったので広げましょうか。大きめでかわいい包みだね。

のこ
よく行く生地屋さんで、ショップ袋の代わりにこの生地で包んでくれたことがあって。端を自分で縫って、お弁当包みにして使ってるんです。

丁寧だなあ。

のこ
どうでしょうか。

おいしそう!いちごがかわいいね。ボリュームもたっぷり。今回のおべんとうのテーマをおしえてください。

のこ
ぼくが高校のころ、母につくってもらってた大好きなメニューを再現しました。名付けて、「スタミナ牛丼弁当」です。

もう、あふれ出してるもん。思い出のおべんとうなんだね、これはスタミナがつきますよ。

のこ
たぶん野菜を取れるように、母は牛肉の下にきんぴらごぼうをたっぷり敷いてくれてたんですよね。お腹もいっぱいになるし、大好きな献立でした。

学生時代の心とお腹をたっぷりと満たしてくれた「おべんとう」について、順におしえてもらいました。

定番のおかず

順番に、それぞれおかずをおしえてもらえますか。

のこ
牛肉とたまねぎの炒めもの、いんげん、きんぴらごぼう、筑前煮、たまご焼き、ポテトサラダ、かぼちゃのバターソテー、デザートのいちごです。

いちご好きだよね。

のこ
はは、そうですね(笑)

のこ
食べてもいいですか?

どうぞどうぞ、召し上がってください。

のこ
では、卵焼きからいただきます。

本当、きれいに巻けてる。なにか、こだわりはありますか。

のこ
実家のたまご焼きは、しょっぱいのが特徴で。ネギも入ってるのが定番なんですけど、今回は家になかったので、シンプルに。少ないたまごでも、結構きれいに巻けるのは自慢ですね。

隠し味とは

かぼちゃは、バターで炒めてるんですか?

のこ
切って炒めるだけのシンプルなおかずですけど、入れると結構華やかになりますよね。

いい色だね。ポテトサラダとのコントラストもね。

のこ
ポテトサラダの隠し味って、なにか入れたりしますか?

コショウ?

のこ
そうじゃなくて。

なに入れてるの?

のこ
ゴマだれをすこし入れるとおいしいんですよ!

なんだって…

おべんとうを詰める、ということ

「わっぱ」は、どうでしたか?使ったことあった?

のこ
はじめてだったんですよ。開けた瞬間にふわっと気持ち良い香りがして、びっくりしました。みんなで順番に使ってるのにすごいですね。本当に心地いい。

気に入っちゃうよね。おかずもこだわりいっぱいだから、見ていてもすごくたのしいです。のこちゃんは、どうでしたか。

のこ
朝早かったけど、こうやって聞いてもらえるのはたのしいですね(笑)。ぼく、高校のころお昼がおべんとうだったんですよ。友だちと食べるとき、ついつい中身をのぞいちゃったり。「こういうごはんを食べてるんだなあ」とか「こういう組み合わせがあるんだなあ」とか。なかなか他の家のごはんって見れないから。今でも、「あいつオムライスが好きだったなあ」とか思い出します。

うんうん。「おうちをのぞいた」みたいな気分になるよね。それもたのしい。

のこ
ぼくは「牛丼の奴」と思われてるかもしれない。

いいじゃない。街中で、顔を思い出してもらえるよ。

のこ
ほんとですね(笑)

いやあ、本当に信じられないぐらい丁寧で素敵なおべんとうでした。

のこ
あ、最後にお米の話も聞いてください!実家の田んぼでとれたのを送ってもらって、今朝炊いたんですよ。

あら、新米なの?

のこ
うちの田んぼのお米は世界一なんです。

ふふふ、それは信じますよ。お腹減っちゃったなあ。朝早くから、どうもありがとうございました!

 

次回の最終回もおたのしみに。

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取材・文 / 中前 結花  撮影 / 真田 英幸