誰かを想ってつくる喜び
誰もが知る定番アイテム「ニベアの青缶」を飾り付け、作家さんに「世界にひとつのニベアクリーム缶」をつくっていただきました。テーマは「大切なひとへの想い」。
感謝や愛情を形にした作品は、作り手にも幸運を運んでくれるアイテムになるかもしれません。
頬がゆるむ、うれしい出会い
目にする人や身につける人の表情を、ちょっぴりゆるめてくれるアクセサリーや雑貨。CHIMNEYさんが手がける作品はどれも、「ああ、わたしのためにあるのね」と思わせてくれるような、独特のユニークさとたっぷりの愛嬌を纏った作品ばかり。
今回は、そんなCHIMNEYさんが、長い時間をともにしてきたというご友人を想ってニベアクリーム缶をデコレーションしてくれるそう。
いったい、どんな作品が完成するのでしょうか。
たっぷりのケーキを
土台となるアクリル板や、レジンを流し込む「型」が完成したとのことで、残りの工程や飾り付ける様子を見せていただくため、わたしたちは神戸へと駆けつけました。
フィギュア制作の技術を用いたCHIMNEYさんのものづくり。傍でその過程を見せていただくことができるとは、とても贅沢な時間になりそうです。
すでに見せていただいていたデザインラフには、アイスやいちご、そして2匹の猫ちゃんが。とても賑やかでたのしい作品になりそうです。
このクリームたっぷりのケーキには、ご友人への想いと心遣いもまたたっぷりと込められていました。
アイスクリームをつくる
デコレーションに使用するパーツたちは、石粉粘土や樹脂粘土、レジンなどでそれぞれ制作されると言います。
薄く伸ばした石粉粘土をハサミでカットしていきます。
続いて、小さな木片で表面に跡をつける作業。
くるりと巻いて着色し、アイスクリームができ上がっていきます。
素材の組み合わせまで設計する
次に手に取ったのは樹脂粘土。ハサミで切り込みを入れて丸めていきます。
全体の構図だけでなく、素材の組み合わせまでしっかりと設計し、組み上げるようにひとつひとつのパーツを丁寧に手がけていきます。
いちごは、原型(右)をつくって「型」を制作し、そこに模型用のレジンを流し込んでいきます。
愛らしいピンク色と、ホイップの白色を丁寧に着色して、いちごのパーツが8個完成しました。
想いを込めた14個のパーツ
小さなフラッグには、「GOOD JOB TODAY!」の文字が書き込まれます。
こうして、ケーキの上に乗せる14個のパーツが揃いました。
応援してくれているかのような2匹の猫ちゃん。どのパーツも、まるでラフのイラストから生き生きとして飛び出してきたような仕上がりです。
たくさんのパーツが完成しましたが、いったいどのように飾り付けていくのでしょうか。
ニベアクリーム缶に想いを乗せる
CHIMNEYさんが取り出したのは、白いアクリルの円形プレート。中央に大きな穴、その周りに小さな穴が空いています。
それぞれの乾燥を待ちながら、8つのいちごも順に接着。
ハートのモチーフがついたスティックも穴に差し込んでいきます。
正面からそれぞれの傾きやバランスを見るCHIMNEYさん。そして「よし」とひと言。
こうして、CHIMNEYさんんの「おつかれさま!デコケーキ」が完成しました。
「おつかれさま!デコケーキ」
そう言って取り出したプラスチックのドーム状のパーツに、ヤスリをかけはじめるCHIMNEYさん。
「糖分は疲れを癒してくれますもんね」とやさしい笑顔で話してくれたCHIMNEYさんの言葉の意味が、今になってじわりとあたたかく伝わってきました。
「あなたは今日もよくやったんだよ」「お疲れさま」。
1日の終わりに、きっと誰もがいちばんかけてほしい言葉です。
誰かを想って、つくりませんか?
家族や友達、ペットなど、大切な誰かへの想いを込めた、あなたの手でつくる「世界にひとつのフォーチュンデコ缶」を募集します。
協力 ニベア花王株式会社
取材・文 / 中前 結花 撮影 / 真田 英幸